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クロルピクリン錠剤の使用法と取り扱い上のお願い

本剤の外包装の開封及び投薬作業時には、吸収缶(活性炭入り)付き防護マスク、

保護眼鏡、不浸透性手袋、長ズボン・長袖の作業衣などを着用してください。
正しい条件下でご使用いただくことで、従来のクロルピクリン液剤に比べ、

安全かつ安心してご使用いただけます。

製品の保管

・直射日光の当たらない、鍵のかかる冷暗所に保管してください。

・開封した錠剤は保管しない。

圃場の整備

・温度が低いとガス化しにくいので、地温7℃以上で使用する。

・前作の作物残渣を除去し、耕起整地を行う。

・消石灰等アルカリ性肥料は薬害を生じるおそれがあるので、くん蒸期間終了後に施用するか、錠剤処理の10日以上前に施用する。

・処理圃場の土壌水分は、地表面が白く乾いた状態。地表面から5~10cmくらいの土を軽く握って放すと2~3個に割れる程度が理想です。

錠剤の撒布

・ハウス圃場では天窓、サイドを開放して風通しを良くしておく。

錠剤は内包装のフィルムをつけたまま使います。

・錠剤撒布の際は手袋を着用して、濡れた手では扱わない。

・開封した錠剤は残さないで全量使い切る。

・土壌水分過多では、ガスの拡散が悪くなるおそれがあるので、十分に水分調整を行ってから処理をすること。

シートの被覆

・処理後直ちにポリエチレンシート等で被覆します。(農ビシートを使用する場合、錠剤にシートが接触すると穴が開くので錠剤を覆土します。)

・被覆資材は厚めのもの(0.03mm以上)を使用しましょう。

ハウスの閉鎖

・被覆後は直ちにハウスを密閉し、臭気が残っている間はハウス内に入らないこと。

くん蒸期間

・[表1]のくん蒸期間を参照して被覆除去をします。

・気象条件や土質等によっては、標準的なくん蒸期間よりも長くなることも考

 えられますので、注意して下さい。

・くん蒸後はハウスを開放し、十分換気した後に入室すること。

[表1]クロルピクリンくん蒸剤の標準的なくん蒸期間

平均地温くん蒸期間
25~30℃約10日
15~25℃10~15日
10~15℃15~20日
7~10℃20~30日

※ 気象条件や土質等によっては、標準的なくん蒸期間よりも長くなることも考えられますので、注意して下さい。

は種・定植

・クロルピクリンガスが残っていない事を確認してから、は種または定植をする。

・錠剤処理時には土壌(培地)の乾燥をお願いしていますので、 定植時の水やりはたっぷりやってください。 (水不足で苗を枯らす事例報告があります。)

 

その他:消毒後の注意点

・土壌消毒した圃場へ靴底や農機具等から病原菌を圃場に持ち込まないように注意する。
・降雨などで病原菌が他から流れ込まないように圃場の排水対策も行うこと。
・定植苗は無病で健全な苗を植え付ける。